佐久間クリニックの松下です。
5月になりました。月末には65歳以上の方の新型コロナウイルスワクチンの接種が始まる予定です。
当院では、通院している皆様がワクチン接種できるように全力でワクチンの確保に努めます。確保のめどが立ちましたら予約を開始していきますのでもう少しお待ちください。
接種の時期が近付いてきたこともあり最近は診察室にて
私は高血圧があるけどワクチンは打っていいのかな?
というような話が良くあります。
そんなことでもう一度確認です。
当院では
①基礎疾患によって体調が悪い人
②過去にアレルギーで搬送されたり、救急外来で治療を受けた・入院をした方
以外はワクチン接種をしてよいと考えております。
少し説明していきます。
①基礎疾患によって体調が悪い人
新型コロナウイルスに感染すると今の所、普通の風邪よりも高頻度で肺炎になります。感染した際に、もともと肺が悪い方、心臓が悪い方、免疫が弱い方などいわゆる「基礎疾患」というものを持っている方はもっていない方よりも死亡するリスクが高くなります。
そんなことで基本的には「基礎疾患」を持っている方はワクチンを打つ恩恵が大きくなるはずですのでワクチン接種を勧めます。
一方で、
「もともと心臓の機能が悪く今は息苦しさが強くて動けない」
「癌で通院しているが最近痩せてきて食事も食べられず、ほぼ寝たきりになってしまった」
など、元々の病気のコントロールが悪くなり生活に支障をきたしているような方はワクチン接種で1-2日体調が悪くなることが多いので、ワクチン接種はしないほうが良いと考えます。
元気な方でもワクチン接種2回目の翌日は6.6%が仕事を休むくらい体調が悪くなるみたいですよ。
②過去にアレルギーで搬送されたり、救急外来で治療を受けた・入院をした方
命にかかわる様なアレルギー反応のことをアナフィラキシーと言います(アナフィラキシーの定義はガイドラインを参考にしてください。)
ワクチン接種にてアナフィラキシーを起こし、治療を受けた方のほとんどが、過去の生活で同様の症状があった方だったとのことです。
という事で(アナフィラキシーの基準を満たしていないかもしれないけれど)過去に救急治療を受けるくらいのアレルギー反応が起きたことのある方はワクチン接種を控えてもいいのではないかと考えます。
アナフィラキシーが起きたとしても当院ですぐに治療はできます。
また、過去にアナフィラキシーを起こしたから、今回のワクチン接種でも絶対同じ事が起きる。というわけではありません。
という事で②の方は 「無理して受けなくてもいいからね」 という推奨度でしょうか。
もうすでに当院では医療従事者向けにワクチン接種をしておます。
その際、過去にアナフィラキシーが起きたことのある方でもワクチン接種を希望されている方には他の方と同じ様にワクチン接種を行っております。
日本での症例報告では、58万回程度の接種でアナフィラキシーは47件、そのほとんどが30分以内に起きておりますので、問診にて
アレルギー起こした事あるよ
とおっしゃった方はワクチン接種後、30分経ってから帰宅してもらっております。

今の所、当院ではアレルギーの症状が起きた方はおりません。
以上です。今後も院内のワクチンの情報をブログで発信していきますのでよろしくお願い致します。
ワクチン接種することを決めたら、予約開始までもうしばらくお待ちください。
ワクチンが足りていたとしても、1バイアルで6人打つスケジュールもありますので、皆さん予約をしてもらう事になります。
今後、そのことについても説明していきます。
おわり